ウエアラブルセンサを用いて、人間の活動の法則性を研究を紹介する本。
おもしろかったのが、運を扱う第4章。運を「確率的に自分が必要とする知識や情報や力を持っている人に出会うこと」と定義し、ウエアラブルセンサで収集したデータを分析したところ、知り合い及び知り合いの知り合いの数が多い人ほど運が良いことがわかった。本書中では、知り合いを1ステップ、知り合いの知り合いを2ステップとして「2ステップ以内の到達度が高い」と表現している。
マンガでは、主人公や仲間がピンチのときに(都合よく)味方が助けに来てくれることがよくある。敵は、複数人で襲ってくればよいのに、なぜか単独で攻めてくることが多い。例えば『ジョジョの奇妙な冒険』第3部では、ポルナレフのピンチにアヴドゥルが駆けつけたり、スピードワゴン財団がジョースター一行をサポートしてくれたりする一方、DIO側はホル・ホースとオインゴ・ボインゴ兄弟以外、みんな単独で襲撃してきている。これは運の良さ(敵側の場合、運の悪さ)の表現とみてよいだろう。どんなに強くても、運の悪い者は最終的に敗れる。ホル・ホースの出番が多いのも運の良さゆえか。女性に対しても(利用するためとはいえ)暴力ではなくコミュニケーションで関係を築いていたし、乱暴して殺すだけのJ・ガイルとは大違いだ。敵ながら、2ステップ以内の到達度の高さは見習う価値がある。
読書状況:読み終わった
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- 感想投稿日 : 2022年8月11日
- 読了日 : 2022年8月10日
- 本棚登録日 : 2022年7月31日
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