装いの王朝文化 (角川選書 573)

著者 :
  • KADOKAWA/角川学芸出版 (2016年7月27日発売)
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感想 : 6
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蜻蛉日記に関心がある人はぜひ読んでほしい。着目点が増えて、もっと面白くなると思う。
兼家と心が通わなくなった道綱母に残された唯一の矜持は、装束を整えることだった。この考察を読んで、当時の装束が持つ意味合いの重さを感じた。

王朝装束というと装束の色合わせなど見た目の解説本が多いが、本書はそれらに加えて装束の仕立てや着替えなど「着衣としての装束」の考察が書いてあることが興味深い。

気になるのは、当時装束の着付けはどうしていたのだろう。藤原行成が帯を解いて休んで、着付け直したことが書いてある。ここに召使は出てこないので、自分ひとりで着脱していたのだろうか。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 未設定
感想投稿日 : 2023年5月19日
読了日 : 2023年5月19日
本棚登録日 : 2023年5月19日

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