パレード

著者 :
  • 幻冬舎 (2002年1月1日発売)
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本棚登録 : 1280
感想 : 271
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「ここでうまく暮らしていくには、ここに一番ぴったりと適応出来そうな自分を演じていくしかない」と相馬未来は言う

善意のみが入場可能な出入り自由な空間での5人の奇妙な共同生活ーー「 上辺だけの付き合い」 といえばそれまでだが、5人に限らず、社会生活ってこんな風に成り立っているんじゃないのかな

誰だって、立ち入って欲しくない部分を持っているもの、それを慮って敢えて踏み込まないのが大人の配慮だと思う
まあ、この話の最後の立ち入れない部分は、事が重大すぎて、これには当てはまらないだろうけれど・・・

最初に登場した杉本良介、まるで横道世之介だなと愛車「桃子」
のくだりもニヤニヤしながら読み進める

良介君には、なぜかしらひらがなの「ふ」の字がよく似合う
不安定のふ? 不機嫌のふ? ふぬけのふ? なんて、面白すぎる!

隣室に良介を客として送り込み潜入捜査させる場面や、玄関のチャイムの音に対して、4人がそれぞれの武器?を持って立ち向かう場面 サトルに大検対策の勉強をさせようとする場面など
軽妙な会話を楽しみつつ、遠い自分の大学生活を思い出したりしていた

なのに、なのに、最後は、ショックでした
4人もすべて知っていて、平常通り振舞っていたなんて

所々に伏線があると、どなたかのレビューにあったけど、そんなこと全く気付きもしなかった
それもショック!


読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 未設定
感想投稿日 : 2019年6月18日
読了日 : 2019年6月18日
本棚登録日 : 2019年6月18日

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