「ここでうまく暮らしていくには、ここに一番ぴったりと適応出来そうな自分を演じていくしかない」と相馬未来は言う
善意のみが入場可能な出入り自由な空間での5人の奇妙な共同生活ーー「 上辺だけの付き合い」 といえばそれまでだが、5人に限らず、社会生活ってこんな風に成り立っているんじゃないのかな
誰だって、立ち入って欲しくない部分を持っているもの、それを慮って敢えて踏み込まないのが大人の配慮だと思う
まあ、この話の最後の立ち入れない部分は、事が重大すぎて、これには当てはまらないだろうけれど・・・
最初に登場した杉本良介、まるで横道世之介だなと愛車「桃子」
のくだりもニヤニヤしながら読み進める
良介君には、なぜかしらひらがなの「ふ」の字がよく似合う
不安定のふ? 不機嫌のふ? ふぬけのふ? なんて、面白すぎる!
隣室に良介を客として送り込み潜入捜査させる場面や、玄関のチャイムの音に対して、4人がそれぞれの武器?を持って立ち向かう場面 サトルに大検対策の勉強をさせようとする場面など
軽妙な会話を楽しみつつ、遠い自分の大学生活を思い出したりしていた
なのに、なのに、最後は、ショックでした
4人もすべて知っていて、平常通り振舞っていたなんて
所々に伏線があると、どなたかのレビューにあったけど、そんなこと全く気付きもしなかった
それもショック!
読書状況:読み終わった
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- 感想投稿日 : 2019年6月18日
- 読了日 : 2019年6月18日
- 本棚登録日 : 2019年6月18日
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