仕事に向かう姿勢とはどうあるべきか、社会人とは、学生と何が違ってしかるべきか。
そんな問いを念頭に読んだ。
正直、50のルールの中には「人として当たり前のこと」も多く含まれるが、著者の岩瀬さんの唯一無二の経験と語り口が、読むものを突き動かすのではないか。
基本的に、ビジネスパーソンとして必要なことは、おおかた義務教育で教わった基礎的な人間力の部分だ。
それに加えて、よく言われるが一流は「めちゃくちゃ健康で、めちゃくちゃや勉強する」ということが本書でも強調されている。
また、岩瀬さんは、大学四年間の価値はたかがしれていて、大切なのは「社会に出てから、勉強し続けることができるか」ということだと述べる。
これについては、ゼミの先生もいっていて、「そこで差が開く」というポイントだと思う。
トップビジネスパーソンが、どれだけの速度と熱量で成長しているのかを考えれば、少なくとも勉強をやめようとは思えない。
私が好感を持ったのは、岩瀬さんが「単なる意識高い系」ではなく、「人間として豊かになること」を軸にして話をしているように感じたからである。
そのあたりも、本書がベストセラーとなった由縁ではないだろうか。
最後になるが、
本書における、仕事の三原則は、
1.頼まれたことは、必ずやりきる
2.50点で構わないから早く出せ
3.つまらない仕事はない
であった。
補足だが、1については、「自分が引き受けたもの」という条件も追加しておきたい。
そして、振り返れば2は、学生の「卒論」によく当てはまる。
3も、日常のあらゆることを楽しむ工夫に繋がる。
そんなことを考えながら、本書を読んだ。
- 感想投稿日 : 2021年2月3日
- 読了日 : 2021年2月3日
- 本棚登録日 : 2021年2月3日
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