その日その瞬間、果てしない悲しみは私の頭上から青空を取り除いていった。最も大事なものは、その重さとは無関係にあまりにも呆気なく、だから許せなくて虚しくてマーブル状の想いは空を切るだけだった。良かったね...元気になったんだね…その一言がどれほど苦しいか、言葉は使い方を間違えると痛みを与え雨を降らせてしまう。噛み砕いても噛み砕いても甘味も苦味もあの土の味でさえもう感じない。解決など無い、だから悲しいのだ。それでも人は同じ場所にずっと留まり続けるわけじゃない。一つ許すことを決めたら甘い物が欲しくなったり、ケーキを見たら笑顔がこぼれたり、そうやって小さな一歩一歩で進んでいくのだろうと思う。
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- 感想投稿日 : 2018年4月9日
- 読了日 : 2018年4月9日
- 本棚登録日 : 2018年4月9日
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