鬼滅の刃 6 (ジャンプコミックス)

著者 :
  • 集英社 (2017年5月2日発売)
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本棚登録 : 6366
感想 : 126
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静かで暗く冷たい世界、しかしそこには必ず小さな温かい火が灯っている。
よく見ればそれは、たしかに人間、ヒトのものだ。
上記のような印象だった鬼滅の刃が、王道ジャンプ漫画へと成ったのがこの6巻。

敵味方ともに個性豊かな十人前後の幹部が紹介され、かなり組織だった戦いであり、本作が大きな物語であることが提示されます(鬼殺隊が数百人単位の階級ある組織、敵に十二人の幹部がいるという描写は既に行われています)。

善逸登場で巻き返して以来、初期の雰囲気のままで最後まで進むと思っていたので驚ました。「おお、ジャンプ漫画だ」
しかし、昔からジャンプを読んでいた自分にはこれは大歓迎でした。
善逸により明確になりましたが、吾峠先生は喋る登場人物が多い方が個性を引き出せて面白いです。喋れない禰豆子と真面目で優しい炭治郎が記憶と理性を失っている敵を倒していくという展開だけでは、作者の魅力が伝わりにくかったのでしょう。

禰豆子の血で加速する炭治郎の刀のように、ジャンプ漫画をモノにした本書から鬼滅の刃は加速していきます。その点でアニメの区切りは完璧でした。
鬼滅の刃を読むときは是非ここまで一気に読んでから、続きを読むか決めてもらいたいです。一つの分岐点となる素晴らしい一冊でした。


■単行本おまけ
・表紙裏「しのぶとカナヲ」
・炭治郎気絶後の禰豆子とカナヲ
・大正コソコソ噂話「蜜璃の髪の色」
・大正コソコソ噂話「産屋敷の子供たち」
・大正コソコソ噂話「アオイと禰豆子の箱」
・なほちゃん・きよちゃん・すみちゃんと炭治郎
・炭治郎修行中の善逸と伊之助
・禰豆子に金魚を見せる善逸
・四コマ漫画『キメツ学園一礼儀正しい男』
・四コマ漫画『少女美少女主人公』
・四コマ漫画『可哀そうな善逸』

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 未設定
感想投稿日 : 2019年12月7日
読了日 : 2019年8月18日
本棚登録日 : 2019年8月18日

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