■老中・水野忠邦の改革が始まり、苛烈な奢侈取り締まりで江戸庶民たちの心も暮らしも冷え切っていた。幼なじみの小夜と所帯を持ったばかりの蒔絵職人・孝太も、すっかり仕事が途絶え、苦しんでいる。そこへしばらく連絡もなかった幼い頃の友達が、ご禁制の仕事を持ち込んできた―。切ないほどの愛、友情、そして人情。長塚節文学賞短編小説部門大賞を受賞した表題作『しずり雪』ほか、三編を収録。珠玉の時代小説はどれをとっても人生の哀感に心が震える。
■■切なく優しいお話でした。文章が軟らかで心情の綴り方が丁寧で繊細。
読書状況:読み終わった
公開設定:公開
カテゴリ:
本
- 感想投稿日 : 2011年8月11日
- 読了日 : 2007年7月3日
- 本棚登録日 : 2011年8月11日
みんなの感想をみる