最後の晩ごはん お兄さんとホットケーキ (角川文庫)

著者 :
  • KADOKAWA/角川書店 (2015年4月25日発売)
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感想 : 105
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この人の文章の構成?文体?があまり得意ではないみたいで、前半半分読むのがとてもスローペースに。
一文一文楽しみながら読めるタイプの文章ではなかった。単に好みの話だけれど。

後半、奈津さんが暴れはじめてからは一気に読み切れた。
そもそも、お兄さんと海里の確執の話だとは分かってはいるものの、堅物で独善的すぎるお兄さんの物言いもイライラするし、かといって海里に全面的に同意出来るわけでもないしで、なんとなくずっとイライラモヤモヤしてしまっていたが、結局最後はウルっとしてしまった。
病室のシーンは素敵ですね。実際許可が出るのかな?
お兄さんの言ってることは正しいのかもしれないけれど、やはり正しいと思えない部分もあって、それはお兄さんの当時の裁量では到底負いきれない、仕方のないものではあったと思うけれど、幼い海里の窮屈さややりきれなさを思うとやはり可哀そうでもあって、それを今回伝えることが出来たことが、とてもよかった。
やっぱりさ、16歳で父親の代わりなんて出来ないよ。
どうして母親がもっと…と思ってしまうなぁ。
それもそれで理由があってのことなので、仕方がないのかもしれないけれど、自分だったらもうちょっと息子のために戦えなかっただろうかと思ってしまった。


ひとつ疑問は、奈津さんのような性格の女の人が、一憲さんのような性格の男性に惹かれるのが結構意外かなー。
もっと破天荒な人に惹かれそうなイメージ。
もしかしたら、生い立ちから、実直で堅実であることにどうしようもなく惹かれてしまうのかなぁとか。
あとは、夏神さんの件がわちゃわちゃと兄弟ケンカをしている間になんとなく終わってしまっていた。
衝撃的だけれど、その後のホットケーキに持っていかれたかな。

杏仁豆腐風ふわとろミルクプリンはぜひ作ってみたい。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: ラノベ
感想投稿日 : 2019年7月29日
読了日 : 2019年7月29日
本棚登録日 : 2019年7月29日

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