たいへんなことはなかった。病院への説明も警察への説明も、店長さんがほとんど一人で引き受けてくれたのだ。家に連絡するように携帯電話を貸してもくれた。
「まだ子どもですから、早う帰してやってください」
刑事さんにそんな申し出までしてくれた。まだ、子どもですからの部分には正直ひっかかったけれど、三十一歳の店長さんの言葉には、子どもをちゃんとかばおうとする大人の意思みたいなものが詰まっていて、ちょっと感動いてしまった。
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- 感想投稿日 : 2010年4月29日
- 本棚登録日 : 2010年4月29日
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