剣客商売番外編下巻。
ものすごいスピード感のあるストーリー展開だった。
この番外編のタイトル「黒白」は、人の人生を示しているのだろうな。
善か悪か。
黒か白か。
ある一端を見れば、悪であり黒かもしれないが、その裏には善であり白かもある。
人の人生、人というものは、黒か白かをバッサリと分けることができない。
頭ではわかっているが、黒か白かをバッサリと切ったほうが、接することも、生きることも楽チンなので、やってしまうが、そんな簡単なものではないのだ。
波切八郎も、岡本弥助も、人に好かれる資質を持っていたと思う。
そして、2人とも、それぞれの苦悩を抱えていた。
辛い人生の道に翻弄された2人という気がする。
どこかで道が違っていたら、きっと、2人は出会わず、全く異なった人生を歩んだだろうなと。
ラスト、波切八郎が無事であったことを知ったとき、小兵衛さんではないが、嬉しくなった。
生きていてくれたと。
そして、その姿から、今は幸せなのだろうと想像して。
読書状況:読み終わった
公開設定:公開
カテゴリ:
小説
- 感想投稿日 : 2020年10月15日
- 読了日 : 2020年10月15日
- 本棚登録日 : 2020年10月15日
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