クレヨン王国の十二か月 (講談社文庫)

著者 :
  • 講談社 (2006年9月16日発売)
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本棚登録 : 201
感想 : 30
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家出をしたゴールデン王さまの行方を追って、大みそかの夜に始まる、ユカとシルバー王妃のふしぎな旅。王妃のちらかしぐせ、おねぼう、うそつき、自慢屋、ほしがりぐせ、偏食、意地っぱり、ゲラゲラ笑いのすぐ怒り、けちんぼ、人のせいにする、うたがいぐせ、お化粧三時間という十二の悪い癖を直すように王さまに言われ、ユカたちはそれぞれの月を旅しながら、様々な冒険を繰り広げる。色鮮やかなファンタジー世界「クレヨン王国」の原点とも言える傑作。

青い鳥文庫版のものとは若干違う初稿版。カットされた部分を丸々残して復活したものです。ご本人はこっちの方が気に入っておられるようで、私も同感。ダルマ裁判の部分がないのって、これ読んでから考えると残念すぎる。クレヨン王国を読み耽った最初がこれで、小学生の頃ドキドキしながらクレヨンたちを眺めたことを思い出します。四十年をへても変わらない素晴らしい作品をこうしてまた読めることが嬉しい。シルバー王妃のくせは、人間誰しも一つか二つは当てはまるもの。ちょっぴりひやっとしながら、ほのぼのとした優しい空気に染まって少しでも直せたらいいな、とか(笑)

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 国内小説
感想投稿日 : 2010年6月26日
読了日 : 2010年6月26日
本棚登録日 : 2010年6月26日

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