働くおっぱい

著者 :
  • KADOKAWA (2019年4月19日発売)
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本棚登録 : 48
感想 : 10
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自分は女性ですが、紗倉まなさんは生身の女性として好きです。
エッセイ集ですが、喋り方も愛嬌たっぷりで、「エロ屋」や「働くおっぱい」など言葉選びも自然体で媚びてなくて好き。
高専に通っていただけあって、知性があり、文章も上手い。

自らAV女優に憧れてこの業界に入り、ちゃんとプロ意識で臨んでおり、ある意味自分のやりたい「生業」を若くして見つけられ、実行に移せた事は、眩しいほど稀有な存在。
作家としての書籍も読んでおります。

主人は「AV女優は成れの果ての職業」と言うけれど、AV女優がいなければ、困る男性は(主人も含めて)いっぱいいるわけで、社会の秩序はそれで保たれている部分もあり、私は逆に正当に雇われてご活躍され、勿論今後背負うものも大変であるからこそ、威厳を持って働く背中(おっぱい)を尊敬しております。

「私には到底出来ないであろう職業」をされていは、AV業界だけでなく、全ての方に対して尊敬するべきだと思います。
この世に必要とされる限り、「無駄な職業」は無くて、この方達のお陰で世界が回っているのだから、水商売だろうが、誰にでも出来る単純作業の作業員だろうが、何処かの社長さんだろうが、私には出来ない仕事をやっている、ただそれだけで、同等に尊敬です。

まなさんの、この仕事が故に生じてくる、ちょっと気まずい事、困る事、笑えることなど、盛りだくさんで楽しんで拝聴出来ました。
身体が売り物だから、階段でコケて青タン作るワケにもいかないし、お肌の手入れとか隅々まで大変そう。

1番リアルだったのは、側近にお願いしている「鼻の穴チェック」鼻くそは確かに、鑑賞中に見つけてしまったら興醒めですもんね(笑)

それから、1番売れたタイトルが、「ウェディングプランナーと新郎がそういう関係になる」って言うシチュエーションだったっていう話で、「うわー。オトコって本当に考える事が阿呆だなぁ」って呆れたと言うか、オトコの本能を垣間見た気がしました。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 単行本
感想投稿日 : 2023年12月23日
読了日 : 2023年12月6日
本棚登録日 : 2023年12月6日

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