真冬にこの本を読んだのに、夏がつい最近のように感じられて、懐かしくなった。
いざ夏になると、暑いし汗は気持ち悪いしセミはうるさいし、日焼けするしで、いい事なんかひとつも無いのに、本の中に描かれた夏は鮮やかで、太陽に反射して煌めく海はとても幻想的なものになる。
表題作の「すいかの匂い」は夏に読むとゾクッとするんだろうなと思った。
私はすいかの匂いより、「水の輪」の方が恐ろしく感じた。クマゼミの「シネシネシネ」という鳴き声とやまだたろうの「死ね死ね死ね」どちらが正解なのかは分からないけど、どちらにせよ怖い。
一番好きな話は、「焼却炉」だった。
最後まで、すずきじんたの年齢が分からなかった所がいいなと感じた。
夏にいい思い出なんてないし、そこまですいかが好きなわけでもないのに、恋しくなった。
自分は小学生の頃、夏休み何をしてたかと思ったが、結局思い出せなかった。
読書状況:読み終わった
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- 感想投稿日 : 2022年2月5日
- 読了日 : 2022年2月5日
- 本棚登録日 : 2021年8月15日
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