すいかの匂い (新潮文庫)

著者 :
  • 新潮社 (2000年6月28日発売)
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感想 : 704
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真冬にこの本を読んだのに、夏がつい最近のように感じられて、懐かしくなった。

いざ夏になると、暑いし汗は気持ち悪いしセミはうるさいし、日焼けするしで、いい事なんかひとつも無いのに、本の中に描かれた夏は鮮やかで、太陽に反射して煌めく海はとても幻想的なものになる。


表題作の「すいかの匂い」は夏に読むとゾクッとするんだろうなと思った。

私はすいかの匂いより、「水の輪」の方が恐ろしく感じた。クマゼミの「シネシネシネ」という鳴き声とやまだたろうの「死ね死ね死ね」どちらが正解なのかは分からないけど、どちらにせよ怖い。


一番好きな話は、「焼却炉」だった。
最後まで、すずきじんたの年齢が分からなかった所がいいなと感じた。


夏にいい思い出なんてないし、そこまですいかが好きなわけでもないのに、恋しくなった。
自分は小学生の頃、夏休み何をしてたかと思ったが、結局思い出せなかった。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 未設定
感想投稿日 : 2022年2月5日
読了日 : 2022年2月5日
本棚登録日 : 2021年8月15日

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