それでも人生にイエスと言う

  • 春秋社 (1993年12月13日発売)
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感想 : 233
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自分が「人生の意味、生きる意味とはなんだろうか?」と考えていたのは、ちょうど「一般的に将棋において一番良い手はなんだろうか」と考えることがトンチンカンであるのと同じように、初めから的外れな疑問だったようだ。

自分が人生に対してその意味を問うのではなく、人生が私に対して「今•ここ」に関する一回きりの具体的な問いを発しており、私はそれに応答(response)する義務を負った、責任存在(responsibility)であるのだと知った。

人生における様々な出来事や状況、例えば親しい人との離別であったり、病気であったりが、その都度、私に対する私の人生からの問いかけである。結局、それに対してどう答えるのみが重要だった。
将棋の一局面に真剣に向き合って一つの手を指すように。
小説「個人的な体験」で、鳥が障害を持つ息子から逃げ回りはしたものの、最終的にはその運命を自らの責任として引き受けたように。

古本市でたまたま出会えてよかったー。
1章がとても良い。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 未設定
感想投稿日 : 2023年11月18日
読了日 : 2023年11月12日
本棚登録日 : 2023年10月8日

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