勉強するのは何のため?―僕らの「答え」のつくり方

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  • 日本評論社 (2013年8月21日発売)
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「何のために勉強するの?」この問いは、教員にとって避けられないテーマになると思い、購入した。これまでの自分にとっては、「自由になるため」という答えを持っていた自分との違いを知ることができればと思って。

著者にとっても「自由になる」ということが勉強の意味だという。「生きたいように生きたい」想いを叶えるための力(武器)をつけることこそが勉強することの本質的な意味だと気づいた。
一方で、「絶対的な正解」にこだわりすぎている自分にも気づいた。大事なことは「自分なり」を見つけること。そしてそれを「納得解」という形に持っていくことであった。「自由の相互承認」を高められる学校という場で、納得解を作り出す意義は大きい。納得解は時間がかかるけど、第三のアイデアとして、より建設的な答えに近づき、かつ、「誰かを想う」気持ちが育まれるから。

答えを作るために、「一般化のワナ」と「問い方のマジック」に引っかかることなく、「自分なりの答え」を見つけて、それを強固に固めていくことに取り組んでいきたい。答えのない問いが多い世の中だからこそ、生徒たちには「納得解」を通して「お互いの自由」を認め合える関係性を伝えていきたい。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
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感想投稿日 : 2020年5月8日
読了日 : 2020年5月6日
本棚登録日 : 2020年5月6日

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