雨に祈りを (角川文庫 レ 6-5)

  • KADOKAWA (2002年9月25日発売)
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本棚登録 : 135
感想 : 11
5

パトリックとアンジーのシリーズ5作目。

なぜブッバに魅かれるのか。
文章を上手く読めず、
激しい暴力をふるい、
一目で人を怖がらせる男。

シンプルで純粋で強いからか。
それもあるが、
愛情ともいえる、ゆるがない忠誠心だと思う。

パトリックが助けた女性が自殺した。
彼女からの留守電を無視して、
恋人と南国にでかけたことに責任と罪悪感を覚え、
彼女の周辺に起こった不幸の数々を調べ始める。

探偵社で働いていたアンジがーが戻って来たことが、
なにより良かったし、
ブッバと三人で、精神科医を脅すために、
その自宅で感謝祭の七面鳥を料理をしている場面は面白かった。

ブッバと言えば、
パトリックがマフィアのボスに事件から手をひくように脅され、
ブッバにそれを告げた時に、
ブッバは自分を守るために言い出したと気づく。
二人の信頼関係が感動的だった。

さらには、この状況から抜け出すために、
アンジーがどんな時でも電話をしたことのなかった祖父に、
マフィアのドンに電話をする、三人の結びつきも感動的だった。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: ヴァイオレンス
感想投稿日 : 2021年12月22日
読了日 : 2021年12月22日
本棚登録日 : 2021年12月22日

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