人に聞けない大人の言葉づかい (中経の文庫 と 5-1)

著者 :
  • KADOKAWA(中経出版) (2008年3月26日発売)
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本棚登録 : 381
感想 : 45
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大人の言葉遣いとは、日本語が本来持ち合わせている、他人への気遣いや、出すぎない謙虚な心を、言葉を以って表現するという事だろう。最初読んでいて、よくある老人が最近の若者は。。。といった苦言だけのエッセイだと思い、途中で読むのをやめようかともも思ったが、完読してそうではないとわかった。むしろ、著者は、言葉は時代と共に変化するものである、数多の事例を挙げてそれを肯定している。御前は、ほんらい尊敬語であったが、現代は上から目線での言葉となってしまっているなど。しかしながら、著者が言いたいのは、会話や文章において、日本人が培ってきた心の部分まで失われていく事に対する危惧であろう。年齢や立場にふさわしい物言いは、当然あるべきであり、これは日本語だけに限らず英語でも同じだ。一読の価値はあったと思う。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 1
感想投稿日 : 2018年10月8日
読了日 : 2014年8月9日
本棚登録日 : 2018年10月8日

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