誰もがその名前を知りながら、生態については殆ど知識を持ち合わせない「粘菌」を題材に取り、「知性」を機能として捉え直しながらその意味論にまで踏み込んで行く。新書というメディアはこの遠大なテーマを扱うには尺が短過ぎるとみえ、終章はかなりの猛ダッシュを余儀なくされる。粘菌に関する一通りの知識を得たいだけなら一読の価値は有るかも知れないが、著者の提示する問題を真に追いたいなら別の科学哲学の啓蒙書を読む必要ありと思う。
読書状況:読み終わった
公開設定:公開
カテゴリ:
サイエンス
- 感想投稿日 : 2015年5月6日
- 読了日 : 2014年12月30日
- 本棚登録日 : 2014年12月28日
みんなの感想をみる