第3巻「暁の寺」。
世界は、一瞬一瞬ごとの滝-。未来も過去もなく、ただひたすら今この瞬間だけが存在するのみ。
豊饒の海も3巻目にして哲学的な論考が随分な紙数を割いて語られる。ロマンチックなストーリーがただ続くだけでは、ダイイングメッセージとしての本小説が意味をなさないので、必要なパートなのでしょう。
この仏典を解釈するパート、そしてインドへ取材旅行をした上で書かれたヒンズー的死生観のパート、どちらもゆっくり考えたいのだけれども、先が気になるので第4巻「天人五衰」へ急ぐ。
読書状況:読み終わった
公開設定:公開
カテゴリ:
日本の長編小説
- 感想投稿日 : 2021年5月16日
- 読了日 : 2021年5月16日
- 本棚登録日 : 2021年4月25日
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