江戸末期、徳川慶喜の警護を主目的とし、
江戸の治安維持に当たった彰義隊を巡る物語で、
戦いに身を投じた青年の悲劇を淡々と描いた名作。
凄惨な場面が多いながらも、人物たちが凛として美しく、艶めかしい。
時代の混乱に呑み込まれた若者らが、
大義も正義も何がなんだかわからなくなってしまって玉砕したという印象。
大体、実戦で掩体が畳だなんて、そりゃないよ(泣)
そんな中で、家族や友人を想う気持ちが光るっていうのが、痛ましいの一語に尽きる。
けれども、一番おっとりした柾之助に僅かな希望が残されて、
ホロリとさせられつつホッとしたのだった。
読書状況:読み終わった
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カテゴリ:
《か》~《そ》
- 感想投稿日 : 2012年12月27日
- 読了日 : 2012年12月27日
- 本棚登録日 : 2012年12月27日
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