「いかにサボるか」が私の労働信念であるが、その見地から、タイトルに惹かれて手に取った。怠惰の勧めを期待していたが、読み進めていると、以前読んだことのある『アナキズム』の著者のものであった。『アナキズム』を読んだ時には、「とんでもない」「いかがわしい」内容に驚いたが、著者の作風にも慣れてきたのか、落ち着いて読み進めることができた。中身としては、日々著者が感じ、考えたことをつづったものにしか過ぎない。真摯に考えている様子は、「敵ながら」あっぱれという感じだ。世の中には、自分の思想を「正義面」して振りかざす「鬱陶しい」輩が満ち溢れているが、本著者の姿は「潔い」し、首尾一貫している。でも、こんな人ばかりであったら世の中どうなるのか。そんなことにかまわないのが、アナキズムなんだろうな。敬意をもって本書は星一つ。
読書状況:読み終わった
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カテゴリ:
哲学・思想
- 感想投稿日 : 2021年11月17日
- 読了日 : 2021年11月17日
- 本棚登録日 : 2021年7月15日
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