生活保護から考える (岩波新書)

著者 :
  • 岩波書店 (2013年11月21日発売)
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・生活保護行政=保護を必要としている人を差別し、スティグマを押しつけているのが現状。ワーキングプア層からのバッシングがなされる
→しかし本来は「生活保護=必要最低限度の文化的生活を送るための社会保障」であるため、むしろワーキングプア層や全般的な引き上げが必要だ!(最低賃金の引き上げなど)

・生活保護=実際の対象者は精神疾患や障害などで働きたくても働けない人々
・スティグマを再生産・強化する、メディア報道・世間の目
→排除された人々を包摂するという視点に欠ける

・世代間扶養義務=密接的な家族関係に押しつける事で個人の自立を阻害し、結果として貧困の連鎖から脱出が困難になっている。
 →親と子の生活基盤を分離させる有効な手段としての「生活保護」

日本の社会保障ー家族による社会保障と企業による社会保障
 →いま企業福祉も解体し、家族も溶解している以上セーフティーネットがそもそも存在しなくなる状態に

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 社会政策(社会保障・医療政策)
感想投稿日 : 2014年8月8日
読了日 : 2014年7月28日
本棚登録日 : 2014年8月8日

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