色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年

著者 :
  • 文藝春秋 (2013年4月12日発売)
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村上春樹を夢中になって読んでいた青春時代を思い出しました。今思えば『海辺のカフカ』を最後に、私の中では村上春樹に対して気持ちが遠のいていた様に感じます。
あれだけ世間が騒ぎに騒いだ『1Q84』も私の心にはあまり響かず…。まあでもBOOK2までしか読まなかったので、読み直すのもいいかも。それくらい村上春樹熱が再燃しそうです。

読書なんてほとんどしない夫からよく「村上春樹ってそんなおもしろいの?」と聞かれるんですが、私はうまく言葉にできないんですよね。何を言っても陳腐な表現になりそうで、「う~ん、世界観がね、いいんよ…。まさに村上ワールド♡」
なんて語彙力が無いんだー(ToT)

そんな少ない語彙で表現した“村上ワールド”、今作品はまさにぴったりの様な気がします。
大切なものを失った喪失感、またそれを乗り越えようとする表現が素晴らしいです。テーマがストレートで分かりやすいというのもまた良かったです。

しかしいつもながら登場人物が魅力的だったなー。なぜ平凡で地味な生活があんなにも素敵に見えるのだろう、ほんと不思議…。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 村上春樹
感想投稿日 : 2014年8月18日
読了日 : 2014年8月18日
本棚登録日 : 2014年8月18日

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