『ル・モンド』の宗教専門誌『ル・モンド・デ・ルリジオン(宗教の世界)』の編集長による世界宗教史である。
宗教学者エリアーデによる全8巻(文庫版で)の大著『世界宗教史』を筆頭に、同種の試みは過去にもあったが、本書は1冊で人類と宗教のかかわりの歴史が鳥瞰できるところがよい。そして、ものすごく中身が濃い。
百科事典的な通史ではなく、「人類にとって宗教とは何か?」という一つのテーマに沿って宗教史のハイライトをたどる感じの本。とくに、先史時代に宗教現象や宗教感情が発生・発展していく様子を検証した第1部は、目を瞠る充実ぶり。
座右に置いて今後何度も読み返したい素晴らしい本である。
読書状況:読み終わった
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カテゴリ:
宗教
- 感想投稿日 : 2018年10月26日
- 読了日 : 2012年10月19日
- 本棚登録日 : 2018年10月26日
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