サントラだけ出た直後に買って(5年前?)、フランスのインディ映画というかこじんまりとしたミニシアター系っぽかったので、どうせ公開もされないだろうな、日本版DVDも出ないだろうなと思っていました。なので、内容もソフト化されるまで知らず……一応サスペンスというかミステリー映画。青春ミステリという感じ。
手法は『エレファント』や『明日、君がいない』(未見)、あと日本だと『桐島、ry』ですね。桐島より前の作品なのに内容はかなり近い。
このエレファント法、何が原点なんでしょうね。この映画は一応ミステリーなので『羅生門』は近いけど、「事実だけを映している」ところが違います。嘘は言わない代わりに、編集でミスリードを誘ってるんです。ここすごく上手い。
シモンはどこへ、なぜ消えたのか。犯人は誰なのか……が、ストーリーを追うごとに「誰がゲイなのか」という話にシフトしていきます。で、いじられてるラビエ君パートの編集、そら誰でもお泊りしたって思うわ!という見事な編集がされてます。だから、劇場で観るよりもDVDで観返した方が面白いかも。
桐島だとスクールカーストなどがメインの要素ですが、この作品だと「学校の噂」。リピートして観てたら、あのゲイの噂は誰が広めたのか、なぜ広めたのかまで一応わかるようになってて、かなりよくできた作品だなと思いました。結末はあっけないですが、重要なのはそこじゃないです(と、いう考えは逆に怖いけど)。
疑問点で残ったのは、フレデリックの顔のアザはなぜできたのかと、ラビエはイヴとなぜ知り合いなのか。このふたつだけ描写がなかったような。
- 感想投稿日 : 2015年9月18日
- 読了日 : 2015年9月16日
- 本棚登録日 : 2015年9月16日
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