美女いくさ (中公文庫 も 26-2)

著者 :
  • 中央公論新社 (2010年9月22日発売)
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本棚登録 : 116
感想 : 13
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お江や茶々の物語はどれほどあるのだろう。
多くの方がそれぞれの取材と視座で
この時代や大奥に興味のない私ですら
数種類の本を手にし、目にした。

女の戦いに、私は共感しなかった。

男は愚かで暴力的で、強圧的で臆病だ。
そんな男たちの愚かな史実を
聡明な女たちが書き換えられなかったのは
なぜなのだろうか。

女が愚かになるとき。
それが歴史を揺らしたのかもしれない。

女が愚かになるとき。
それは、子を思うとき。

母はその聡明さゆえに歴史を読む。
未来と子の将来を混同する。
子のために、愚かを通り越した愛に狂う。

女は全て聡明で、母は愚かだ。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
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感想投稿日 : 2015年8月2日
読了日 : 2015年8月2日
本棚登録日 : 2015年7月26日

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