殺意は必ず三度ある (ジョイ・ノベルス)

著者 :
  • 実業之日本社 (2006年5月16日発売)
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本棚登録 : 889
感想 : 92
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鯉ケ窪学園第二弾。
章タイトル通り、野球をテーマに殺人事件が起こる。

ミステリとしては想像通りのトリックというか、可能性の一つのトリックとは思ったが、それとは別にまさかの落とし穴があって、そんな引掛けがあるとはまったく思ってもいなかった。東川作品はおもしろさの上に繰り返しもあるからか、謎解きを真剣にいつもしていない私でも「ちょっと解いてみようかな?」という気持ちにさせてくれる。敢えなくまさかの落とし穴を前に完敗したが、どんよりした気分がない分、謎解きを考えるのもおもしろいと思える。

ただ一つ気になるのはキャラクター重なり具合。探偵部はアクが強すぎるからか定着はしたのだが、そのほかの登場人物がなんとなく東川作品によく居る人物に見えて来てしまう。生徒会長の桜井さんで特にそう思えてしまった。シリーズを重ねる毎にもっと芯が強くなっていくのかなぁと期待。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 本格ミステリ
感想投稿日 : 2016年5月5日
読了日 : 2016年4月10日
本棚登録日 : 2016年4月14日

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