そうだったのか! 中国

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  • ホーム社 (2007年6月26日発売)
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感想 : 29
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週間こどもニュースのお父さんらしく文章がですます調で平易。キーワードにはそのページの隅に解説コラムが添えられていて親切。写真も新鮮なものが多く、さくさく読み進められる。
とりあえずこれ一冊読めば、中国共産党とは?チベット、香港、台湾との関係は?これまでの日中関係は?という疑問がざっくりとわかる。

とにかく毛沢東の大躍進政策はむちゃくちゃ。嘘みたいな話が続くのでさすがに疑ってしまうけど…
現代国際社会を生きる中国は共産党独裁の非民主的政治を堅持しながらも資本主義経済をひた走る。最近は土地の私有も許可されたが言論だけは今後も統制されるだろう。最も多くの情報を得る手段を持つ大学生層ですら天安門事件が何か、四人組、趙紫陽、胡耀邦とは誰なのかを知らないという。また、趙紫陽の天安門での学生の説得に付き添った現首相の温家宝は当時のことについていっさいコメントしていない。

巻末に参考文献からピックアップしたものを紹介していてこれが便利。
台湾では国民党の馬英九が新総統になったし、四川大地震もあったし、オリンピック直前にはチベットで大規模なデモがあった。文庫落ちにあたってはそのへんの追記と、北京オリンピック前後のルポを追加して欲しい。
09.1.4

読書状況:未設定 公開設定:公開
カテゴリ: 中国全般
感想投稿日 : 2008年12月22日
本棚登録日 : 2008年12月22日

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