こちらの装丁では全六冊読了。
(以下、装丁と年代設定を改め続刊中)
巻によりますが、法医学教室の人々とホラーまたはミステリー時々ご飯、といった印象の作品。
作者曰く、ミステリーではないなど特にカテゴリしないような話でしたので、そういうものだと思って良いかと思います。主人公たちの見聞きしているものを読むような。
『暁天の星』『無明の闇』『壺中の天』
『隻手の声』『禅定の弓』『亡羊の嘆』
と続きますが、『隻手の声』は一冊幕間のような印象があり、この中では最も日常的に感じる緩やかさ。『禅定の弓』は動物と人間の関係や死、虐待に関して。『亡羊の嘆』は猟奇事件の裏に絡まる思惑……と、四冊目以降はホラー要素はありません。
ただ、通して読めば主にどの巻も各個人の感情や価値観・言動は様々で、数多のそれが絡み合い様々な事件・事象や結末に結び付き、けれどそこが終点ではなくて、本に記された外側へこれからも続いていく。ように考えさせられる終わり方になっている気がします。
登場人物たちは軽快で明るくライトノベル的ですが、解剖描写などは著者の経験を反映しているのか想像すると少し生々しいくらいです。
お陰様で、読後は法医・監察ドラマを観た際に履修済みを感じる点がちらほら出て来ました。わ、わかり易い。
読書状況:読み終わった
公開設定:公開
カテゴリ:
シリーズ 小説
- 感想投稿日 : 2018年3月14日
- 読了日 : 2018年3月14日
- 本棚登録日 : 2018年3月14日
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