確かにこのTEACCHは自閉症の人に現状の社会に適応してもらうには有効であり都合の良い道具である。
しかし支配するにもってこいの道具となることをしっかりと認識していないと、知らず知らずにスムーズな支配関係におちいってしまうことになる。
つまり親や福祉関係の職員などの支援?する側の要求ばかりが一方通行に伝わってしまい、それに答えてもらえると相互理解できているような気になりがちである。
むしろ彼ら自閉症の人の気持ちや考えや思いを親や職員の方が汲み取ってこそ支援になりうるのだろう。
どうも現代社会は弱者を食い物にしながら邪魔者として扱っているようである。
この危ない道具をいかに上手に使って相互理解を深めるかをしっかり考えながら実行するべきである。
サブタイトルの「自分が自分であるために」を本気で実行しようと思うならば、親や地域や施設側がよほど肝を据えて、皆が幸福であるために各々がどうあるべきかを追求する勇気を持たなければ無理だろう。
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- 感想投稿日 : 2012年3月8日
- 読了日 : 2010年7月21日
- 本棚登録日 : 2012年3月8日
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