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harukaasahiさんの感想
わたしはいわゆるテンプレ系は敬遠しがちなのだが、この人が書いたのなら間違いなく面白いと知っている方の小説ならもちろん読む。で読んだ。
好きー！
この作者さんは（とあえて馴れ馴れしく語らせてもらうけれど）、「お約束」を正しく武器として使う方法を知っている。お約束をマンネリ化させず、読者をわくわくさせる語りと構図を知っている。繰り返し使われるフレーズやモチーフが再登場するたびに「来た来た！」ってにやりとするこの感じ。そして何度目かに繰り返したところでその意味ががらりと裏返るその瞬間の戦慄。
ストーリーテリングの妙ももちろん魅力だけれど、なにより主役から脇役にいたるまでキャラクターがとにかくいちいち魅力的。可愛い。大事なことなのでもっぺん言う。こいつらめっちゃ可愛い！ キャラクターというのは、単独で魅力的になれるわけではなくて、周囲の人物とのあいだの関係性によって魅力的になるのだということを、あらためてしみじみと思う。
すっかりテンプレと化した印象のある悪役令嬢という設定だけれど、この作品の「お約束」の魅力はむしろ、もっと昔から脈々と息づく「王道ラブコメ」にあると思う。読んでてすごくニヤニヤしたし、腹を抱えて笑ったし、しんみり切なくなったし、じんわり暖かい気持ちになった。いいもの読ませていただきましたー！
読書状況：読み終わった
公開設定：公開
カテゴリ：
ライトノベル
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- 感想投稿日 : 2017年12月13日
- 読了日 : 2017年12月13日
- 本棚登録日 : 2017年12月13日
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