人間昆虫記 (秋田文庫 1-31)

著者 :
  • 秋田書店 (1995年4月10日発売)
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本棚登録 : 384
感想 : 45
5

恐らく男性が読んだらあまり良い気分のしないものかもしれない。

なので女性が読むことをお勧めする。

手塚先生は「戦後の混乱期にたくましく生きる女性を描きたかった」と言っていたようで、なるほどー、、と納得したものだ。

女性がゆえに弱者がゆえに、虫をくらって綺麗に羽ばたく蝶という生き方しか出来ない。
(この時代は)
成功を手にしても、最後にはあのセリフ。

女は羽虫のような蝶としてたくましく生きて、そしてバラバラになって散ってゆく。

男からすると、蝶であらねばならぬがゆえに「虫」として食い潰される恐怖に駆られる訳だから、こういう姿には不快な思いを抱くだろう

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女の持つ弱さを分かってあげて、というメッセージと
女という弱者だからってあなどるなよ?というメッセージと。

ふたつのものを、あえてコレを読んだ男性読者に伝えたい。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 劇画
感想投稿日 : 2018年6月8日
読了日 : -
本棚登録日 : 2018年6月8日

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