1部と2部の繋がりが(一読しただけでは)よく分からないのが残念だが、”おじさん”(中年の男性、という意味ではなく、女体を消費・支配してくる家父長制を搭載している人間という意味)、アイドルの在り方、少子化等ここ10年位のジェンダー関連の薄気味悪さ(おじさん以外の人にとっての)が煮詰められている。なので、小説なのであるが、ドキュメンタリーの味わいもある点で、中山七里のエンタメ作品とか、映画『新聞記者』に近い味わいだ。日本の女性政治家にもいますよね、この作品でいうところの”おじさん”が…そしてもちろん自分の中にも”おじさん”分が0ではないところが恐ろしいところです。
最後の部分は、ちょっと発想を飛ばした設定になっているのだが、政府は少子化対策したいのではなくて、少子化にしたいのかと思うと、むしろ納得させられた。
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- 感想投稿日 : 2020年9月13日
- 読了日 : 2020年9月13日
- 本棚登録日 : 2020年5月22日
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