約束の地で (集英社文庫)

著者 :
  • 集英社 (2010年5月20日発売)
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本棚登録 : 141
感想 : 9
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北海道を舞台にした5つの短編連作。これは、物語の中であって欲しいと願う。だが、DVや介護問題、家族の崩壊など、孕んでいて現実に有りうる話。目を背けてはならない!

事業に失敗し、死に場所を求め、捨てたはずの故郷に戻った男が聞いたのは、父が大金を持っていると云う噂だった。その父の愛人だった女は、戻りたくなかった実家に帰り、アルツハイマーの母と飼い猫の世話に明け暮れ、恋仲になった外国車のディーラーをしてる男に見捨てらる。その男の知的障害を抱える少年は、愛犬を連れ、世界の終わりだと云う荒れ地に骨をばら蒔く。少年にスクーターを無理強いして売りつけ中古車を買ったサッカー部のェースだった男は、訳ありの1つ上の先輩の女を乗せ函館へと旅つ。その途中で、彼の車におカマを掘られバンパーを傷つけられた男の妻は、幼馴染みであるもう1人の女と共に、夫からのDVに苦しめらていた・・・・・。
何れも結末は、辛い。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 未設定
感想投稿日 : 2010年9月23日
読了日 : 2010年9月23日
本棚登録日 : 2010年9月23日

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