上巻を読み終えた感想は、「すごい」でした。
正直、第七章までは、「あれ?これ散々風呂敷広げてるけどちゃんと収集つくのか?ちゃんと盛り上がるの?」って不安に駆られましたが、第八章から重松清さんが本領を発揮し始めます。(第八章まで300ページくらいかかります笑)
主人公シュンの幼馴染、雄司が優しくて、作品の良心だなって思います。
特に雄司が悲しみについて、語るシーンがストンと落ちてきて、ここを読むだけでもこの作品に出会えて良かったなと感じました。
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悲しみは、二人いれば何とか耐えられるんじゃないか。
悲しみを分かち合うとか、半分にするってことではなく。同じ悲しみを背負ってる人がそばにもう一人いれば、押しつぶされるぎりぎりのところでも耐えられそうな気がするんだ。
絶望とは希望をなくすことじゃない。もう誰ともつながれなくなること。
誰かのためにとか、誰かと一緒にとか、そういうのを全部奪われちゃうことなんだ。
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非常にいい場面で下巻に続いていて、この先がものすごく楽しみです。
読書状況:読み終わった
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- 感想投稿日 : 2024年4月16日
- 読了日 : 2024年4月16日
- 本棚登録日 : 2023年12月5日
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