2003年から2005年まで、中央公論に連載していた時評。
同じく新書になっていた、「まともな人」の続編である。
相変わらずの”養老節”が炸裂していて、痛快である。
彼の口癖は、「わかるひとには、わかっているのである。」だ。
このころ問題となっていた、イラク派兵や、靖国、ニートの問題などを、
いわゆる一般的な物の見方とは少し違った角度から取り上げている。
彼は戦中派なので、決して浮世離れした学者の意見というわけではない。
私たちの「ああすればこうなる」という、一見論理的な思考スタイルが、
実は、問題をうみだしている原因だということを教えてくれている。
明日なんて所詮予測できないんだから、無理やり導いた
「ああすれば、こうなる」思考に振り回されてはいかんな、と感じた。
読書状況:読み終わった
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カテゴリ:
社会
- 感想投稿日 : 2011年8月5日
- 読了日 : 2011年8月5日
- 本棚登録日 : 2011年8月5日
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