子育てが終わらない 「30歳成人」時代の家族論

  • 青土社 (2012年6月22日発売)
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感想 : 12

業界横断的カウンセラー対談。実際のケースでは四十、五十歳代ひきこもり息子なども珍しくなくなってきており、もともとの表題もそのようだったという。
モラトリアムやアイデンティティといった近代輸入概念を解体し、かといって家父長的な幻想の懐古でもなく、「選択の時代」における実践的な家族(親子)のあり方を提案している。
ドロップアウトが内に向かえば「ひきこもり」(日、韓、伊)、外へ出れば「ホームレス(英、米、仏)」になるという諸外国間比較は意外と見落としがちで、視野拡張に一役買った。
リミットは年齢(量)よりも役割(質)の方に掛ける、社会的に困難な面もあれど少なくとも関係性ではそう意識してみてほしいという部分で"成仏"の緩やかに着地するイメージが想起された。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 未設定
感想投稿日 : 2012年10月6日
読了日 : 2012年10月6日
本棚登録日 : 2012年10月6日

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