僕の死に方 エンディングダイアリー500日

著者 :
  • 小学館 (2012年11月22日発売)
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本棚登録 : 2182
感想 : 388
3

40代で急逝したコメンテーター・流通ジャーナリストの終活記。

・よかった点
読みやすい。来歴から終末まで、大衆向けに話すことを生業にしてきただけあって駆け抜けるように読める。段々動けなくなっていく苦しい話と同じかそれ以上に、精を出した仕事や出会った人への楽しい話、感謝の気持ちが入っていて読後に悲しさより清さが残る。

・よくなかった点
就活~独立期くらいの、周りから口車で交通費や昼食費をせしめる所。交渉も腕のうち、相手が乗ったら合意済み、というのも分かるけど、話が面白くても油断できない人なのかなーと警戒してしまった。(っていうか最期の著作にそんな話わざわざ入れなくてもとも思う)。

総評
特殊な職種と様々な条件がそろっての生涯現役生活だったというのは理解した上で、でもやっぱすごいなあと思う。病状で執筆活動とか正岡子規みたい。若くして退場せざるを得なくなったのは無念ではあろうけど、これだけ仕事に生きがいをもってたくさんの人に別れを惜しまれてという点では、90歳まで生きたけど孤独死とかよりよっぽど幸せだったんじゃないかなあと思う。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
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感想投稿日 : 2020年5月13日
読了日 : 2020年5月13日
本棚登録日 : 2020年5月13日

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