タイトルと装丁からは想像もできませんでしたが、これは古来より伝わるスポーツ「掃除」を巡る青春スポ根小説。
なかなかに熱いものがありました。
戦争に負け、国技を失った国で、国から管理されるスポーツ「掃除」。
長物を振り回し、塵芥を操り、ある時は相手を倒すため、ある時は美しさを競うために繰り広げる演舞。
普通に考えた時の「掃除」とはあまりにもかけ離れた競技ですが、まるで映像を見るようにありありと想像することが出来ました。
そして、登場人物も魅力的!
親に掃除をしている事を内緒にして部活する主人公樹。
彼の親友で天性の運動神経の持ち主だが、途中で転校してライバルになる大介。
居留地出身で樹の良き理解者になってくれる偲。
「掃除を知らない顧問」と呼ばれるものの、まどろっこしい手段で樹を導いてくれる謎多き寺西先生。
…う~ん、他にも色々!
最後は全国大会に出場するものの、「掃除が国技になる」という衝撃のニュースを受け、大人の思惑に嵌り、祭り上げられようとしている所で終わり。
この「大人の思惑」というのが、イマイチ掴みきれなくて気になる!あっという間に読んでしまったので続きが気になります。
読書状況:読み終わった
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- 感想投稿日 : 2015年11月11日
- 読了日 : 2015年11月11日
- 本棚登録日 : 2015年11月11日
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