何だか旅に引きずり込まれるような一冊。自身の旅で出会った人々の一言とその周辺の物語・出来事・思い出がまとめられています。思わず「あ~、こういうことあるな~」「こういう人いるな~」とうなずいてしまう次第です。
解説にある「蔵前以後」の旅行記の特徴、は非常に的を得ていると思う。
①あくまでもカジュアルな日常的リアリズムに徹し、そこに私小説的な物語化や自己完結した過剰な思い入れや意味づけを紛れ込ませない。
②一見だれにでも書(描)けそうな平明な文章とイラストが情報性と信頼感、さらには参加・誘引性を高める。
③それらの相乗効果によって「私もしてみたい/私にもできそう」という同好ネットワークが形成される。
読書状況:未設定
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カテゴリ:
旅行記
- 感想投稿日 : 2010年3月21日
- 本棚登録日 : 2010年3月21日
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