私たちはどうつながっているのか: ネットワ-クの科学を応用する (中公新書 1894)

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  • 中央公論新社 (2007年4月25日発売)
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”スモールワールドとスケールフリーを軸に、現実のネットワークの性質について解説した本。
「つながり」「コミュニティ」を、ネットワーク論から改めて眺めることができた。

<抄録(抜き書き)>
・たいていの人は数人としかつながっていない。いっぽう、たくさんの人とつながっている人が、少ないながらいる。このようなネットワークは、スケールフリー・ネットワークと呼ばれる。(略)80対20の法則のネットワーク版である。(p.126)
 とても多くの人とつながっているをハブと呼ぶ。


★ハブになるための基準(p.155)
 ?能力
 ?先住
 ?運

・出る枝の維持は大変だ
 (略)
 いつも何かしらの幹事仕事に追われている。(p.168-169)
 ※コミュマネの悲哀!

★媒介中心性
 次数中心性や近接中心性は、橋渡しとはあまり関係がない。橋渡しの度合いを測る時には、媒介中心性というものを用いる。

・図7-5 Eさんは媒介中心性で測ると中心的である。
 しかし、Eさんの役割は特別である。Eさんがいなければ、左のコミュニティと右のコミュニティは連絡をとれなくなるからだ。このようなとき、Eさんの媒介中心性は高い。左コミュニティの誰かと右コミュニティの誰かを結ぶ最短路を考えるたびに、Eさんに1点が入るからである。
・ハブでなくてもよいのだ。近道を持とうという指針は、媒介中心性を高くすることと関係が深い。

・自分の周囲のネットワークは、行動によって変えられる。(p.228)

<関連本>
・『信頼の構造』山岸俊男

<きっかけ>
 未来を創る読書対話会 シーズン6「未来を共に創るつながりの力」の第1回 課題図書として。”

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
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感想投稿日 : 2019年8月15日
読了日 : 2018年5月8日
本棚登録日 : 2019年8月15日

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