物語の哲学 (岩波現代文庫 学術 139)

著者 :
  • 岩波書店 (2005年2月16日発売)
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感想 : 16
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歴史、科学、文学、哲学を物語るという地平から位置付ける。増補前からあった物語り論、歴史論が出色だと思う。柳田國男に対する評価を新たにした。

ただし、前提とされる哲学的教養レベルが結構高い。誰にでもわかる昔話論みたいなものを想像していると痛い目に合う。

・「物語の衰退」は同時に「経験の衰退」をも意味する。
・理解不可能なものを受容可能なものへと転換する基盤である「人間の生活の中の特定の主題への連関」を形作ることこそ「物語り」のもつ根源的機能。
・リアリティとアクチュアリティ(理解可能と受容可能。非人称的科学と人称的科学)

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 本<哲学>
感想投稿日 : 2016年7月6日
読了日 : 2016年7月6日
本棚登録日 : 2016年7月6日

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