なぜ、脳はiPadにハマるのか? (学研新書)

著者 :
  • 学研プラス (2011年1月19日発売)
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感想 : 9
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数あるiPad本の中でも、異色作。脳科学、認知科学、心理学からiPadの可能性に迫った本。ただ、個別のアプリやデバイスについての考察は薄く、どうしてもiPadでなければいけない、という訳ではないことに注意。本文から脱線した著者の専門分野の話しの方が面白いかも。

iPadそのものへの切り込みは
・親指(決定の指)から人差し指(共感の指)に操作がシフトしている部分の指摘
・アイフォンとの違いとして、没入感となでやすさ、つまみやすさが挙げられる。プリミティブな動作には、相応のスペースが必要。その大きさは視野と手の動きが自在な大きさである。
・680gはどっちつかずで、へんてこ。中途半端で要らない、と直感的に色々で来て面白いに二分される。

脳科学、認知科学的、心理学として面白かった部分は
・脳にとって比喩表現は比喩でも何でもない。身体化された認知。
・クロニンガーの気質論
・ワーキングメモリーの区分…視覚メモ(一度に多量の情報処理が可能)、聴覚メモ(時系列に沿った理解、説得)、物語メモ
・目による表情読み(自閉症のスクリーニングテスト)
・ミラーリングと傾聴的なカウンセリング技法。
・対人関係別、賢い対処法(ビジター<コンプレイナント<カスタマー)。いずれも共通はほめること。
・自己肯定感の維持(嬉しかった言葉、楽しかった体験、努力が実った瞬間、愛情を感じる対象、輝かしい未来…ブリーフセラピーのミラクルクエスチョン)

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 本<心理・認知>
感想投稿日 : 2011年7月3日
読了日 : 2011年7月3日
本棚登録日 : 2011年7月3日

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