「まずはこれ食べて」という題名と原田ひ香さんの作品ということで購入。「ランチ酒」が面白かったので、そのイメージが頭の中で先行していた。しかし、どうもイメージと合わなかった。
学生時代からの仲間で起業し、病院を相手にIT ソリューションを提供する事業を展開していく会社が舞合。仲間のそれぞれの視点で過去と日常が語られ、会社の状況についても説明される。そのような会社で雇われた家政婦が登場。人物としての背景は明らかではないが、仕事はてきぱきしており、何より彼女の作る料理がことのほか美味しい。
そうこうしている内に失踪中の仲間の一人の話や家政婦の過去の話も混ざってきて、様々なストーリーが混在。ストーリーの主軸があやふやになってしまう。
私ごときが言うのも申し訳ないのだが、登場人物の設定、描写の仕方。ストーリーの設定・展開。これまで読んできた原田さんの作品とは何となく異なる印象を受けた。
おそらく会話主体でストーリーが展開するので、様々な場面での描写・表現が粗いように感じたのかもしれない。どうも登場人物やストーリーに「とってつけた感」を受けてしまった。
もちろん最後まで読んだのだけれど、あまりすっきりとした感じにはならなかった。(読む前から期待していた私の印象のせいかも知れませんが)
読書状況:読み終わった
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- 感想投稿日 : 2023年7月29日
- 読了日 : 2023年7月29日
- 本棚登録日 : 2023年7月29日
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