シン・ゴジラ論じた本は数あれど、行政と軍事に絞ってまとめた本。アメリカの元将校による「もし本作のゴジラが西海岸に上陸したら」のシミュレーションやらロシアの行動を推測したり、専門家の話はやっぱり面白い。
タバ作戦での各兵器がどれくらいの威力を持っているのか、それに比べてJDAMがどれくらい凄かったのか、なんで遅れて爆発していたのか、さらにさらにMOPIIがどれくらい飛び抜けた兵器なのか、良く分かった、と思う。
本筋の解説もシン・ゴジラと言う作品が非常に丁寧に取材していたことを裏付けるようで、現実の行政・軍事がどういうふうにできあがっているかを、ささーっと理解出来た。
いや、なんだかんだこれだけ勉強する機会って、ないよね。
とくに災害に関わるようなことは、こんな事も知らないのか、と言う事が多くて。
災害に対して行政や法がどうやって対処するのか、それをどう人が作り上げていったのか、いろいろ知りたくなった。
それに鑑賞中は「このゴジラに原爆なんて効かないでしょ」的な態度であったけど、そもそも原爆がどれくらいの威力を持つか、と言うのを数ページで解説され、またそれがもたらす被害の重さを観ると、本誌でも言われてるけど「原爆を使うのが勇敢か」といわれるとやはりそうは言えないよなー、と思ってしまう。そうは言ってもやっぱり効かなさそうだし。
今度はゴジラを生物学的なアプローチで解説しているのが欲しくなるなー。
読書状況:読み終わった
公開設定:公開
カテゴリ:
人文/映画
- 感想投稿日 : 2017年4月19日
- 読了日 : 2017年4月19日
- 本棚登録日 : 2017年4月6日
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