アニメーション,折りにふれて (岩波現代文庫 文芸 309)

著者 :
  • 岩波書店 (2019年7月3日発売)
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感想 : 14
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エッセイや評論集。戦後のアニメ製作黎明期から興隆期の、技術的あるいは創作・芸術的な課題とその克服の話は特に興味深く、質の高い作品を世に送り続けてきた著者ならではの観点やこだわりが伝わってくる。子供の頃我々が何気なく享受してきたあの場面あのセリフ等々が、明確な意図を持って綿密に設計され(アニメには偶然の要素は一切無い)、大勢のスタッフの共同作業によって築き上げられた事に、畏敬と感謝の念を覚えた。一方、アニメ大量生産時代に対しての批評は、論拠は確かではあるものの、老人の繰り言の観が無いでもなかった。今日は、アニメ作家のスタイルが確立しにくい時代なのかもしれない。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 評論・エッセイ
感想投稿日 : 2019年12月18日
読了日 : 2019年12月16日
本棚登録日 : 2019年12月18日

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