アニメ黎明期から現在に至るまでの声優の立ち位置の変遷(当初積極的に姿を見せなかったのが、今はその逆など)や製作の裏事情は興味深かった。洋画の吹き替えの良し悪しが、必ずしも俳優と声優の声質の一致でないのと同様、アニメキャラの演者が年齢と性別に束縛されないのは、ある意味自然で、絵物語が持つ創造性の特徴のように思える。本書では後半專らジェンダー論的な内容になり、萌えやBLの分析も入るが、2次元で展開される変態的な性の倒錯(解放?)すらも、アニメ表現ゆえの強み。全般に理屈っぽく、最後は付いていけなかった。
読書状況:読み終わった
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カテゴリ:
評論・エッセイ
- 感想投稿日 : 2021年5月9日
- 読了日 : 2021年5月9日
- 本棚登録日 : 2021年5月9日
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