心の闇と狂気とアート。彼女の特化した収集癖の延長線上に写真があったのでしょう。そのキャラクター、きっとアスペルガーですよねぇ。ということは、作品を収集することに意味があって、人に見せるということとは違っていたのかも。
オークションでそのネガを落札したジョン・マルーフ。オタクがオタクに共感したのでしょうか。写真から人物掘り起こし、物語としてドキュメンタリーまで作ってしまうのだから、この執着心たるや凄い。彼は、ゼロからスターを生み出したわけです。生前に出会っていたら、いいマネージャーですよねぇ。
今の時代でしかできえなかったでしょうし、メディアを使い、マスを巧みに動かしていったのも事実でしょう。権威主義的な美術館へのチクリはなかなか面白かったですが、彼がプロのギャラリストなら状況もまた変わっていたのでしょうか。
もちろん、ヴィヴィアンマイヤーの写真の面白さはあると思います。しかし、もし、生前に中途半端な形で作品を発表していたとしたら、全米で写真集が売れまくるといったここまでのスター作家になっていたかなぁ。と思ってみたりして。いろいろ考えさせられる映画でした。
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- 感想投稿日 : 2016年1月9日
- 読了日 : 2016年1月6日
- 本棚登録日 : 2016年1月9日
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