男女間の複雑な感情の行き交いを軸に、意表を突く展開を盛り込んだミステリ短編集です。
ときに流れるような筆致で描かれつつ、トリッキーな真相を用意しているあたりは作者のさすがの巧みさだと思います。
「白雨」や表題作は特にくるりと翻る情景の鮮やかさがとても素敵だと感じました。「無人駅」は全体にただよう色っぽさというか、情感の含ませかたが素敵。こういう露骨ではなく漂わせる官能的な文章はとても貴重だった、と今こそ、思います。
読書状況:読み終わった
公開設定:公開
カテゴリ:
未設定
- 感想投稿日 : 2014年10月13日
- 読了日 : 2014年10月11日
- 本棚登録日 : 2014年10月13日
みんなの感想をみる