ドストエフキーだとかカントだとか踏襲してるやら形而上文学云々やらで、もう入手してから10年以上も尻込みしていましたが全くの杞憂でございました。いや難しいです、でもそれ以上に面白い!ニヒルでどこかコミカルな登場人物たちが吐く冗長な台詞まわしに引き込まれ知らぬ間に意識の深淵を彷徨っているかのよう。「虚体」の概念なぞ具体的に理解できなくともそのイメージはぐわっと喚起されとんでもない思考の宇宙を俯瞰してるかのよう。この世界観と文体は嵌る人にはどツボでしょう。私はけっこうかなり夢中です。
読書状況:読み終わった
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カテゴリ:
日本文学
- 感想投稿日 : 2014年1月4日
- 読了日 : 2012年6月5日
- 本棚登録日 : 2014年1月4日
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